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助け合うタヌキ [賢明な狸と獰猛な人間]

今年産まれた仔狸が初めてこの畑にやって来てから、
仔狸はそれぞれ、
違う性格を持っているとすこしだけですが、
わかりました。

目に付いた順に仔狸の名前は
スク、
スワン、
すんだい、
すごろく、

以上はこの畑をシマにしているボスのウリりンの
「出入り許可」を得ている仔狸ですが、
それ以外に
おそらく、広範囲のファミリーの仔狸で、
母狸と養育タヌキに引率されて来た仔がいました。

ハイエナみたいな仔狸でした。
スイエナという名前をつけました。
来た日に
水甕に頭からザッブンと落ちたからです。
どうなるかと思い見ていましたが、
自分で起き上がりました。

すると、そばにいた、他の仔狸たちがすぐに、
口で、毛から水分を除いたり、
耳の中から水を吸いとったりの助け合う姿が
すぐにはじまりました。

誰かが号令かけたわけでもなく、
母狸は離れたところにいて気がつかなかったのに、です。
びっくりしました。

すると、スイハイエナは
「よせよ、そんなことしなくったっていいよー」
と、暴れん坊のような、邪険な振る舞いをしています。
それでも、面倒見のいい仔狸が、水分を絞ってあげていました。

普段から、狸はお互いをグルーミングし合っていますから、
ケアすることで、狸ファミリーの結束が保たれ、
愛ある生活の姿が見られます。

そして、仔狸はいつも親タヌキを観察し、学び、
タヌキのあるべき「文化」を受け継いでいるように
思いました。

残念なことに、
如何に破壊するか、
如何に収奪しようか、
そんなことばかり考えて生きている動物が人間で、

タヌキのシンプルな行動を見せてもらっていると、
そんな人間たちが築いてきた文明のことを考えてしまいます。

もちろん、タヌキは文明とか文化なんて考えていないでしょう。
安全な土地と安心できる関係性と、食糧だけあればいいんです。

もちろん、
「過剰な、安全、安心、食糧」など
望んではいませんよ。狸たちは。


仔狸はじぶんで知覚訓練中 [賢明な狸と獰猛な人間]

仔狸ikaちゃんはsuより鼻の利かせかたがあまりよくないのです。
それで、先にsuがフードを見つけ出し、食べられてしまいます。
離れたところに何箇所もフード場を用意しているのだから、
ikaの鼻が利くなら、フードをすぐ見つけだし、
suにじゃまされずに食べることができるのに、、

でも、そのikaちゃん、鼻の訓練をしています。
鼻を空に突きたて、
薄目を開けて、顔を振りながら
草むらを横断して食べ物サーチをしていることに出くわします。
それも、わたしが立って写真を撮っているのに
気が付かず、突進してくるので、驚いてしまいます。
一瞬どうしようか!と思うのですが、わたしが急いで
場所を移動しようとする気配に、
はっ!と気が付き、目を開け、吃驚仰天逃げて行く仔狸の姿。

可愛いげがあって、神経質だけれど間が抜けていて、逃げるばかりで、
攻撃するのは同類の狸同士の間。
生きるか死ぬかの限られた食の問題だから。

攻撃的なのは猫や犬や人間のほうです。

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いつのまにか入れ替わっていた狸の家族!? [賢明な狸と獰猛な人間]

あれは、タヌキのイブの姿をはっきり確認できなくなってからだろうか。。

何か、様子がおかしいな。。
「イブちゃん」から、「イブ」という大人の感じの姿を
みかけるようになってからかな。。

冬は暗いなかで訪問してくれるので。。
よく見えなかった。

で。
昨夜はおぼろ月夜ながら、
しっかり彼らの動向が
みえました。

そして、狸たちが実は入れ替わっていた
とわたしは結論を持ちました。

***********

ここ2、3週間、最初に来ていた3匹は、
オッカサン狸+イブのこども2匹 だったのでは!?
ということです。。。

わたしは兄弟狸のイブ、リリー、ウリと思ってましたが、
体格が違ったり、近くによってくる歩き方や、
物音で逃げる、そのおびえ方のノンキさ。。

なにより、尻尾が違いました。
狸のイブは長い尻尾に逆さの7という文字模様が
黒く染められた狸でしたから、
いつも確認できたのです。。
それが違ったのです。
3匹とも短くて、黒の部分がありません。
小さい2匹はイブの半分くらいの尻尾。

厳冬の夜中、家のすぐ近くで音をたてて、それが
何か、こう、わたしにコンタクトしたいのではないか
と思われるような。。。インスピレーションがつたわってきたのです。
(そのたびに雨戸を開けて、フードを開ければよかったのかな。。)

もちろん、時々、喧嘩に近い、唸り声、走りまわる音もしていたので、
それは縄張り争いだったのでしょう。。
以前は猫同士がよく喧嘩していました。

*****************

一昨夜は「ギャギャぎゃー」という声で
外に出ると、黒と白の飼い猫が塀の上に逃げて
見下ろしていました。
猫同士の闘いでしたらもう一匹いて、にらみ合いの
果し合いの様子がわかるのです。
しかし、塀の上の猫の視線の先には何もいません。
狸だったら、人間によくしてもらっていませんから、
スタコラさっさ、と逃げたのでしょう。

****************::

疥癬の原因は狸、とまでいわれる狸たちのいまの状況。
昔、人間の食糧が十分でなかった時代でさえ、
「ケモノ篇に里」と書いた文字が「狸」の狸と
人間がdecentな生き物だった昔は
様変わりしました。

いまの世、経済至上主義による
卑しくなった人間の行動のせいかもしれませんが、
狸はいま、人間にはやっかいにおもわれる
存在であるらしいのです。

できるだけ人間の目に触れないように、
用心して、生きているのが狸です。

山の峠で、狸とすれ違った知人が
「狸もこちらを見たのに、あらぬほうを見て、しらんぷりして、
可愛いもんぜよ」と言ってました。
わたしも、狸のイブが、時々人間のように思えます。

ここは田舎のなかの田舎。
犬の飼い主によっては狸を可愛いと思えず、
厄病神に思う人もいるのでしょう。
うちの畑にくる狸めがけて
隣人の投げつける石の音が竹やぶの竹に
当たり、こだまする音がします。

彼ら狸は、そんな人間をよく知っているのです。

狸が疥癬の原因と教えてくださった方は
「状況と対処法による、が、先人はそう言っている。」
というのです。

このごろ、いろんな感染症が人間に流行っている状況を考えても、
原因を人間のウチに見出そうとせず、他のせいにするのが
獰猛な人間の大きな病のように思えてなりません。

狸たちが訪問する途中、
登ってくる崖のところに大きな木が天に向かって伸びているのですが、
その根元が狸の溜糞の場所なのです。
一昨年当時、そこに糞の山ができていましたが、狸はみかけませんでした。

その大きな木のまわりは竹やぶです。(竹は殺菌性の高い植物)
そしてその糞山はいつの間にか自然の支援のもと、
瓦解し、きれいな土に変化していたのです。
そんなdecentなのが狸の本当の姿です。
狸は賢い動物なんです。

はっきりした理由もなく、異なるものを厄災のように扱う
大動物の人間は小動物から学ぶことがあるのではないでしょうか。

わたしは狸の味方です! と叫びたい。


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